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本「ネット株の心理学」小幡績著

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ネット株の心理学 (MYCOM新書)
株の投資における従来の『常識』(長期投資、業績が良い会社の株が上がる)に対して「行動ファイナンス」の理論より反論した本です。

書名に「心理学」と入っていますが、デイトレのメンタルについては述べられていません。経済学者がデイトレの優位性を行動ファイナンスの視点より説くということが主眼の本です。具体例もふんだんに紹介されており、とても納得がいきました。

 

世の株投資における常識は、「業績がよくこれからも伸びそうな会社の株を買って、長期保有したらよい」ですが、小幡氏はそれは間違いと指摘します。まず業績が良くとも、必ずしも株は上がらないと述べています。

例えば、トヨタの株を2000年4月に5800円で買った投資家はなかなか利益を上げることができませんでした。業績は2000年から2004年まで好業績を続け、4年で売り上げ+40%、営業利益+2.4倍になったにもかかわらず、株は2003年4月まで下がり続け、3年間で半分以下の2455円にまでなってしまいました。業績に基づいて長期保有する株式投資は、非常に大きなリスクをはらんでいると述べています。長期保有している間に予期せぬことが起きる可能性が高まってしまうからです。

株の投資は買った株を将来転売して利益を上げるということから、将来の売りを考え、投資家心理を分析したマーケティングであると述べています。株式市場が乱高下するから、投資家心理も乱高下するのではなく、投資家心理が揺れ動くことにより、株式市場が乱高下すると。

また小幡氏は、株の専門家から評判の悪いデイトレーディングについて、最もリスクが低い投資方法で資産効率がよいと述べています。

決して業績だけで株を買ってはいけません。株式投資はマーケティングです。つまり、将来投資家に人気が出そうな株を探す、これに尽きます。

  1. 企業業績とその見通しだけでは利益は出せない。
  2. 投資家が実際に取った行動と将来予測される行動だけが真実である。それらはすべて取引価格と取引量として実現される。
  3. チャートは過去の売買価格・取引量の記録であるから、投資家の行動という唯一の真実を含んでいる。しかし過去の結果にすぎず、解釈により今後の投資家行動の推測は大きく変わる。よってうまく使いこなすことが必要で、絶対視してはいけない。
  4. 投資した株は必ず売却しなければならない。従って買った値段よりも高く売らなければならない。
  5. しかし、必ずしも安く買う必要はない。必ず高く売れるのであれば、その値段より安く買えば十分である。高く買ってさらに高く売るのはよい。
  6. 安いものを買ってもよいが、それは必ずそれよりも高く売れる見通しがある場合に限られる。(業績がよくても、会社の認知度が低く全く人気がないものは上がらない)
  7. したがって、売ることを先に考え、そのうえでそれよりも安く買うことを心がければよい。
  8. その意味で、株式投資はマーケティングであり、誰にいつどのようにいくらで売るかということを考えることが一番重要である。

 

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